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2023-09-07
ワークフローというシステムを利用されているだろうか。電子稟議システムと言ったりもするものだ。社内の必要な人に情報を回覧し、承認、決裁を得て、何らかの決定に導くためのシステムだ。紙で回していた稟議書をペーパーレスにしデジタル上で運用するイメージが分かりやすいが、部署を越えた作業依頼、業務指示にも使えて業務プロセスを可視化するようなことも出来る。
誰が、何を、いつ、いくらで、どれだけのことをどういう理由でやろうとし、それに対して誰がいつ承認したり却下したのか、その理由は何だったのか、といったことがデジタル情報としてその企業に残ることになる。単に過去の記録が共有されるだけでなく相互牽制やコンプライアンスといった点からもすべての企業に必要な仕組みである。
ワークフローがあれば、もちろん業務効率が上がるし、承認決裁スピードが格段に上がることは間違いない。DX(デジタルトランスフォーメーション)を進める基礎として整備しておきたい仕組みでもある。
手前味噌な話になるが、私共NIコンサルティングが提供する月額360円で使える多機能グループウェア「NI Collabo 360」には標準機能として実装されている。オマケのような機能ではなく、条件分岐させながら自由に経路設定ができ、引上承認、代理承認、自動承認、グループ承認、条件付承認、取り下げ、差し戻し、伺い、却下の決裁パターンを選べる本格派ワークフロー機能だ。一般には、このワークフローが単体でも月額500円以上かかったりするものが、他のグループウェア機能もまとめて360円で使える。そんな素敵な「NI Collabo 360」のワークフロー機能なのだが、これに更に「Quick Question」(ちょい聞き)という機能が追加された。
この「Quick Question」(ちょい聞き)機能というのは、ワークフローで回って来た内容について、スパッと承認をするにはちょっと疑問点があるけれども、差し戻す程でもない。却下するにも微妙な内容でバシッと却下できない。さりとて、そこにコメントを入れて記録を残す程でもないちょっとした疑問があり、別途メールで質問するのもちょっと面倒だし、聞きたい相手に電話をするか直接聞きにいくのはもっと面倒・・・という時に、チャット感覚でちょっと聞ける、Quick Questionする機能だ。
本来、ワークフローというのは、承認や決裁の内容をオープンにし、記録に残すことに意味があるものであり、社内のオフィシャルな決裁システムなのだから、疑念や不明点があれば、そこにその内容を明記してコメントで残し、差し戻すか却下すべきものである。しかし、それは現実を知らないあるべき論みたいなもので、世の多くの中小企業にはそもそも稟議制度もなかったりするから、綺麗事を言っているだけではDXも進まない。
実際のところ、ワークフローが回ってきて、「これって何だっけ?」「こんなルールあったっけ?」「これってどういう規程なんだっけ?」「あれ。これ先月似たような話があったけどあの時どうしたっけ?」みたいなちょっとした疑問が生じることがあるものなのだ。人間だから忘れてしまっていることがあっても仕方ない。しかし、大した内容ではないから、そんなことで差し戻したり、却下するのも忍びない・・・。そこにその内容をコメントして残すのもずっと記録が残るものだけに微妙だ。もちろん、そうしたことを知らん顔して承認してしまえば一件落着。恥をかくこともない。だが、それではロクに内容も確認しないメクラ承認と同じことになってしまう。
そこで「Quick Question」(ちょい聞き)だ。実際の画面はこんな感じ。
自分に回って来たワークフロー画面右下に表示される「QQ」ボタンを押すと、経路上の社員へ相談するためのダイアログが表示されるので、質問や相談したい相手を選択して、メッセージを送る。グループウェア「NI Collabo 360」の機能だから、相手の在席状況も出て来るので質問する相手を選択する時に便利だ。やりとりはチャット形式になる。こんな感じ。
ちなみに、これは大切なことだが、私は一般のチャットツールは業務上好ましくないと考えている。これは長年の実証結果に基づく確信的な意見だが、チャットを業務上認めると、相手の仕事をいきなり中断させて即答を求め、相手からの返答を待つ待ち時間が生じやすく、自分には関係のない内容が共有されてしまったり、さらには拠点を越えた無駄なおしゃべりを誘発する弊害があり、そのやり取りデータが蓄積されても分類などがしっかり出来ていないことが多くて未来での活用度が低いといった多くの弊害がある。どうしても使いたければその弊害を理解した上で使えば良いが、企業のオフィシャルな情報共有基盤にはならないし、補完的なメッセージングツールとしてしか使わない方が良い。
したがって、「Quick Question」(ちょい聞き)機能では、質問する相手先は経路上の社員に限定され、ワークフローが自分に回って来た時にしか使えない。自由にいつでもチャットできるようなものではないのだ。
そして、記録に残す程ではない、ちょっとしたやり取り(質問や相談)をするための機能なので、利用した翌日には内容は消去され本人も内容は確認できなくなる。
場合によっては、「Quick Question」(ちょい聞き)でやり取りした内容が重要な情報を含んでいたりすることもあるので、その場合は、必要なメッセージを選択してコメントに転記する(ワークフロー上の正式な記録に残す)こともできる。適切な情報共有に活用していただきたい。
世界広しと言えども、こんな機能がついたワークフローシステムはないだろう。「世界初!!」と騒ぐほどの機能でもないが、たぶん世界初であり、ちょっとした機能だが、なかなか便利なので、是非使ってもらいたいと思う。
自分の会社の製品をPRしているだけじゃないかと思われるかもしれないが、それなら他にもPRしたい機能はたくさんあるわけだが、この「Quick Question」(ちょい聞き)はPRするほどでもないけれど便利なものなので、この雑記で紹介させていただいた次第だ。気に入らないなら使わなければいい。だが、世界を探しても他にはなく、使ってみるとなかなか便利なものなので要注目。
2023-03-20
文化放送の「長尾一洋 ラジオde経営塾」に、NIコンサルティングのクライアントでもある株式会社バンザイの柳田昌宏社長にゲスト出演していただいた。
バンザイさんは、自動車用機械工具・試験機製造販売輸出入を手がける車関係の業界では知らない人はいないであろう、100年を超える歴史を持つ企業だ。自動車メーカーにおける検査から整備工場やガソリンスタンドの整備や洗車まであらゆる場面でバンザイさんの機械が活躍している。
創業は、大正2年、1914年であり、国産メーカーなどない時代に米国のフォードから自動車を輸入したところからバンザイ(萬歳貿易商会)さんの歴史は始まる。柳田社長の祖父である柳田諒三氏が創業したそうだが、その先見の明には恐れ入る。どんな人物だったのか詳しく知りたいものだ。
柳田社長はそんな会社の三代目・・・かと思ったら、なんと12代目の社長だ。御父上は7代目。創業家だけでなく社員にも経営を任せつつ100年以上続く企業を作って来られたことも興味深い。ちなみに、柳田社長が大学卒業した年には新卒採用をしていなかったということでバンザイには入れてもらえず他社へ就職。創業者の孫なのだから特別枠があっても良さそうなものだが、特別扱いなし。なかなか面白い。
スタジオはこんな感じ。柳田社長と松尾英里子アナウンサーと私。
柳田社長は、一般社団法人 日本自動車機械工具協会の会長も務めておられる。まさに業界の顔というお立場だが、全国に30,000軒ほどある指定整備工場の精度確認、定期点検等を行って、人の命を預かる自動車の安全確保に努めておられるわけだ。今後は電気自動車なども増えて来て、検査や修理の在り方も変わって来るだろうが、バンザイさんは業界を牽引しつつ変化の時代に対応して行かれるはずだ。
DX、デジタル活用も変化への対応の一つだろう。NIコンサルティングのSFA(Sales Force Assistant)やNI Collabo 360などもしっかりご活用いただいているが、これにより全国の営業活動の状況を瞬時に集めて共有し、社内の業務も効率化されている。変化の時代に対応する第一歩は変化を可視化することでありそれにスピーディーに対応して行くことが求められる。クルマ社会を支えるバンザイさんのような企業を陰で支えることができて大変光栄だ。
柳田社長は、最後に、自動車整備機器の提供だけに留まらず、安全・安心なモビリティ社会、まちづくりの実現に貢献していきたいと抱負を述べられた。自動車が空飛ぶ自動車になったら、それは自動車なのか飛行機なのか分類が難しくなる。そうなればバンザイさんの活動領域も地面に接する移動手段だけでなく飛行物体へも拡がって行くことだろう。ますますのご発展を祈念する次第だ。
ということで、番組が終わり、松尾英里子アナウンサーと一緒に3人でパシャリと記念撮影。松尾アナの手にはバンザイさんの100周年誌が。
ちなみに、「長尾一洋 ラジオde経営塾」は2023年3月をもって終了いたしました。最後の特別ゲストに「萬歳」さんという縁起の良い社名の100年企業をお招きできて大変嬉しい。バンザイ!萬歳!!ばんざーい!!!
これまでご登場いただいたゲストの皆様、文化放送の皆様、番組スタッフの皆様にも感謝申し上げます。ありがとうございました。
2023-03-07
文化放送の「長尾一洋 ラジオde経営塾」に、NIコンサルティングのクライアントでもある株式会社ジーエス・ユアサバッテリーの湯淺栄人社長にゲスト出演していただいた。
今や、あらゆるところに使われるバッテリー。乾電池に始まり、携帯やパソコン、自動車に飛行機・・・挙げればキリがない。目立たないけれども、現代の生活を支える欠くことのできない存在がバッテリーだ。そんなバッテリーのトップブランド(鉛電池シェアの世界2位。国内の自動車専用バッテリーシェアNO.1)が、GSユアサである。ジーエス・ユアサバッテリーさんは、その販売会社という位置づけになる。
そもそもGSユアサさんは、日本電池とユアサコーポレーションが合併してできた会社だ。GSとは、日本電池の創業者、島津源蔵さんのイニシャル(Genzo Shimadzu)からとったものだそうだ。湯淺社長は、名前から分かるように、ユアサの創業家の方である。
文化放送のスタジオで、松尾英里子アナウンサーと一緒に3人でパシャリと記念撮影。
ちなみに、湯淺家のルーツは、1666年に京都で炭の卸を始めたところから始まる。300年以上の歴史を持つ由緒正しき会社だ。そんな老舗企業が、NIコンサルティングのご提供するSFA(Sales Force Assistant)を使って、営業DXに取り組んでおられるというのは嬉しいものである。
全国に散らばる営業担当者が日々SFAに商談内容を入力することで、その情報が瞬時に全国で共有できるというのは素晴らしいとコメントもいただいた。個々の情報は点の情報に過ぎず、間違いやゴマカシも入る可能性があるが、それがまとまって面になると正しい情報が見えてくるとも。
たしかに、営業担当者は嘘でごまかしたり、うまくいったことを過大に盛って報告したりすることがある。ただそれが、複数人、毎日の積み重ねとなると、ゴマカシは効かなくなり、誇大報告も実績と照らし合わせると実態が見えて来る。バッテリーのトップブランドであっても、こうした日々の積み重ねを大事にしておられるところが素晴らしいと思う。
自動車がガソリン車から電気自動車へとシフトし、さらには空飛ぶクルマも登場して来るこれからの未来も、バッテリーの重要性は高まることはあっても下がることはないだろう。今後も技術開発、研究開発に注力されるということだったので、大いに期待したい。当然、自分のクルマのバッテリーはGSユアサにする。
と思って、見てみたら、すでにGSユアサだった。